スウォヴィンスキ国立公園は「移動砂丘」で有名なバルト海沿岸の公園です。点在する枯れた木々の群はかつては森の一部でした。そこを風によって移動する砂山が覆うと、後には枝ばかりとなった枯れ木が残り、現在のような特異な景観が生まれました。
スウォヴィンスキ国立公園の半分以上の面積を占めるのは、水域生態系です。公園には、2つの最も大きな沿岸湖ウェプスコとガルドノ、そしてバルト海沿岸の水域が含まれています。また移動砂丘が、ヨーロッパでも珍しい規模で発達しています。
ウェプスコ湖とガルドノ湖の南岸にそっては、広大な泥炭地帯が発達し、多種にわたるミズゴケ属のコケの絨毯の間には、ヤチスギランのような保護種の草や、ツリガネエリカのような保護種の灌木や低木が現れます。公園の森林複合体の多くを占める樹木種は、ヨーロッパアカマツで、岸辺に特有の森林群、つまり臨海のマツ林を作っています。スウォヴィンスキ国立公園の敷地では、250種以上の鳥類が見られ、その中でも断然多いのは、水辺や泥濘の生息地と結びついた種、まず何より、ツクシガモ、ハシビロガモといったカモです。渡りの時に公園を訪れる鳥類の中には、カオジロガンのような変わったもの観察できます。様々に分化した生息地、豊かな動植物相、無類の景観、自然な生態系の発達過程、これらの価値から、スウォヴィンスキ国立公園を国内でも最も貴重な自然の一つに数えられています。この国立公園が国際的な重要性を有していることは、世界生物圏保護区(MAB計画)の地位と、ラムサール条約の保護区であることからもわかります。
データ
スウォヴィンスキ国立公園(SŁOWIŃSKI PARK NARODOWY)
UL. BOHATERÓW WARSZAWY ,1 76-214 SMOŁDZINO
TEL/FAX (48 59) 811 73 39 811 72 04, 811 75 09, 811 73 68
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